「すき焼き」と「はるさめ」という組み合わせは、普通は馴染まないかと思います。

でも、弊社では昔からある春雨で定番のアイテムではあります。形状は、写真のように通常の春雨より太く、平麺状になっているはるさめです。

通常の春雨でもモチモチとした食感が売りの「戎国産はるさめ」ですが、さらに太くなることでモチモチ度が格段に違います。そして太い分、料理の煮汁をたっぷりと吸うのが最大の特長になっています。

そして、この春雨に最適な料理が「すき焼き」であるので「すき焼き春雨」となっています。実際に食べてみると本当にその通りで、すき焼きをする為に作られている春雨なので甘辛い煮汁を春雨が根こそぎ吸っていきます。肉や野菜のダシが存分に出ているすき焼きの煮汁が春雨に吸われているので、当然その「すき焼きはるさめ」の旨さは絶品です。そのまま食べても良いですし、ご飯と一緒に食べても最高のお供になる春雨です。

すき焼きが美味しければ、煮汁を吸った「すき焼きはるさめ」も美味しくなるという当然の話です。

もちろん、「すき焼きはるさめ」ですが、すき焼き専用ではありません。

私のおすすめは「肉じゃが」に入れたりするのが良いですね。「肉じゃが」にシラタキを入れたりすると思うのですが、シラタキの代わりに「すき焼き春雨」を入れます。「すき焼き春雨」の場合は、煮込み時間は10分程度で良いので出来上がる少し前に入れると丁度いい感じになります。「肉じゃが」の出汁も美味しいと思うのですが、その出汁を「すき焼き春雨」はたくさん吸い込むので非常に良いんですよね。

また魚介の美味しいダシがでた料理なんかに入れても非常に美味しくなります。春雨自体が味の主張が強くないので料理の味をそのまま吸い込みます。例えば「アサリの酒蒸し」などはダシが美味しいですが下茹でした春雨と一緒に蒸すとダシをしっかりとキャッチします。もちろん、通常の「戎国産はるさめ」でも出来ますが、「すき焼きはるさめ」の方が煮汁をたっぷり吸ってモチモチになるんですね。

他にも煮汁を良く吸う春雨なので、煮汁の美味しい料理に入れると良いんじゃないかなぁとは思います。

このような、個人的には一押しの春雨「すき焼き春雨」なのですが、あまり積極的に売り込みをしておりません。何故かというと、非常に手間がかかるからなんです。作り方の工程は通常の春雨とあまり変わらないのですが、太い春雨なので乾燥するのに時間がかかります。作業効率という事を考えると作らない方が良いんじゃないかと思うぐらいの春雨で、作り始めてから出来るまでに最低でも1週間ぐらいはかかるんです。
なので、基本的には受注生産という形になっていました。もちろん、多少の在庫はあるのですが普段は作らない為に欠品することも非常に多いんです。そういう意味で「まぼろしの春雨」だと思ってます。
生産量でいうと、通常の春雨に対して1%未満の本当に幻の春雨だといえると思います。

現在も生産量としては非常に少ない春雨ではありますが、一部の店舗で販売して頂く機会があったり、弊社ネット通販で販売するような形で一般のお客様にもご紹介する機会が少しは増えているのかなぁという商品です。