
実は有名!? 三輪そうめん!?
皆さんは「そうめん」と聞いて、思い出すのは何処の「そうめん」でしょうか?
現在の知名度でいえば、CMなどの影響もあり兵庫県の素麺「揖保乃糸」なんかが有名なんじゃないかと思います。生産量も奈良県の「三輪そうめん」よりも多いですし、当然といえば当然かも知れません。
でも、実は日本で素麺の発祥の地と言われているのは奈良県桜井市。そこで作られている「三輪そうめん」が日本の素麺では最も歴史ある素麺なのです。これは、地元の奈良県(特に桜井市)では当たり前の話なのですが、全国的に見れば知らない人が大半じゃないかと思います。
実は「三輪そうめん」というと、奈良県で作っていない素麺まで「三輪そうめん」と表示されていたりして、以前は非常に産地偽装品も多い商品でした。しかし、最近では農水省の地理的表示法に基づき、全国の素麺では唯一「三輪素麺」として登録されています(2016年7月現在)。さらに、弊社の戎春雨と同様、大和さくらいブランドとして地元奈良県桜井市でも認定ブランドとして保護されています。
最近では、産地偽装まがいの「三輪そうめん」は減ってきていますが、本物の三輪素麺は信頼のおけるところで御購入頂くのが一番です。
是非、本物の「三輪素麺」をご賞味ください。
千有余年の伝統を受け継ぐ皇室献上素麺 -三輪そうめん-
弊社のある奈良県桜井市といえば、そうめんの名産地であり、日本のそうめん発祥の地といわれる程歴史があり、この一帯では昔ながらの手法でそうめんを守っている方々がいます。日本山海名物図絵という江戸時代の書物でも「三輪そうめん」は素麺の代表として紹介されています。
そうした関係で、古くから「三輪素麺」は皇室献上品として献上されています。
近年は様々な地方で素麺を作っていますが、いにしえより伝わる三輪そうめんは、その本家と言えるでしょう。
当社は、三輪素麺組合との良好な関係で良質な三輪そうめんを出来るだけ多くお届けできるように努力しております。 三輪そうめんの小規模な製麺所で個性のある三輪そうめんの中から厳選したものをお客様にお届けしていますので、是非一度ご賞味ください。
三輪そうめんへのこだわり
- 日本のそうめん発祥の地の「三輪そうめん」を扱います。
- 三輪素麺組合との直接取引を行います。
- 数ある製麺所の中で、自分の目で確かめて納得した三輪そうめんを仕入れています。
- 三輪そうめんを適正価格でお届けします。
三輪そうめんの特長
弊社の三輪そうめんは、長年の経験によって作られた三輪そうめんを厳選して仕入れています。極寒期の早朝から三輪そうめん作りは行なわれ、熟練の職人が2日間をかけ丁寧に仕上げていきます。熟成(うまし)を十分に行いながら徐々に糸のような三輪そうめんになる様子は、まるで手品をみているような手さばきです。主原料は小麦粉と水、そして自然塩と綿実油だけという昔と全く変わらない材料で作っています。
使用している小麦の産地については国産ではなく、「カナダ・アメリカ産」を使用しています。これは国内の小麦はグルテンの量が少なく素麺のコシが十分得られない為です。小麦に関しては政府からの購入という事になっておりますので残留農薬なども十分検査されています。
アレルゲンに関しては、小麦粉を使用していますので十分にご注意ください。
三輪そうめんの製造工程

捏ね前(1日目AM4:30)
小麦粉と水、塩を機械で攪拌して捏ねていきます。
このときの水加減、塩加減の微妙な調整は熟練の経験が必要になってきます。
この作業が終わった後、生地に圧力を掛けながら30分程度熟成させます。

板切(1日目AM5:20)
捏ね上げた生地(団子)を切って、太い板状にします。

(1日目AM5:30)
切った団子を、別の機械に通して圧力をかけながら細く伸ばしていきます。

(1日目AM5:40)
2~3回機械に通していくと、このような太さになっていきます。
(最初に比べたら格段に三輪そうめんに近くなってきました)
最後は、2枚重ねにして伸ばしたりして、細くてもコシの強い三輪そうめんを目指します。

(1日目AM6:15)
最後に、この機械を通す時に板状の三輪そうめんを丸い棒状のそうめんにします。
板状から棒状になるだけでも、かなり三輪そうめんに近づいた印象があります。

油返(1日目AM6:15)
棒状になった三輪そうめんはくっつかないように綿実油を塗りながら巻いていきます。
このとき、綿実油を付け過ぎると油臭くなった三輪そうめんになりますので、少ない油を伸ばすようにします。

細目(1日目AM6:45)
油返を行なった麺を別の機械で、より細くしていく作業です。より切れないコシの強い三輪そうめんを作るために、伸ばす時はこのように捻(ひね)りを加えて伸ばしていきます。
この工程の後、熟成(ウマシ)の時間を3~4時間かけます。

小撚(こより)(1日目AM11:30)
熟成した三輪そうめんを、より細く伸ばしていきます。この工程でも三輪そうめんがくっつきそうな場合は少し油を塗っていきます。この工程を2回繰り返します。

(1日目AM12:00)
小撚を2回繰り返すと、三輪そうめんらしくなってきます。三輪そうめんの太さは現状でうどん並みになっていますので、もう一息・・というところです。
しかし、三輪そうめんが出来上がるまでには、まだ1日以上の時間をかけなければなりません。
この後、また3~4時間熟成(ウマシ)を行ないます。

カケバ(1日目PM3:30)
熟成を終えた三輪そうめんを2本の管に掛けていく作業です。この掛け方も8の字になるように交互にかけていきます。

(1日目PM3:30)
カケバで三輪そうめんを掛け終った状態です。
この製麺所は1日100キロ分の三輪そうめんしか作らないのですが、それでも3台の機械で並行してカケバを行なって2時間程かかります。

(1日目PM4:30)
カケバを終えた三輪そうめんは一旦フロと呼ばれる長持状の箱に入れておきます。この時点での三輪そうめんの太さはご覧のようにラーメンの麺ぐらいです。

(1日目PM4:30)
フロに入っている状態の素麺です。この中で2~3時間熟成(ウマシ)が行なわれます。

小引(1日目PM6:00)
フロで熟成を終えた三輪そうめんは、一旦30センチぐらいにまで伸ばされます。この工程も三輪そうめんの熟成が出来ていないと、三輪そうめんは伸びずに切れてしまいますから、慎重に熟成具合を確かめます。
この後、一晩フロに入れて熟成(ウマシ)を行なう為、1日目の作業は終了です。

ふくら出し(2日目AM7:00)
翌朝、フロから出した三輪そうめんを取り出し、徐々に伸ばしてきます。
この時も一気に伸ばすと切れてしまう為、長年の経験で徐々に伸ばしていくのです。

かど干し(2日目AM8:00)
三輪そうめんを伸ばしながら、三輪そうめんがくっつかないように長い箸で裁いていきます。
最終的には2メートルぐらいまで伸ばす為、乾燥具合を見ながら伸ばしていきます。

(2日目AM10:00)
天気の良い日は天日で乾燥させます。ここまでくると完全に三輪そうめんになっています。
ここでも、慎重に伸ばしながら細く細くしていきます。

(2日目PM2:00)
天日での乾燥が終われば、三輪そうめんを定寸(19センチ)に裁断します。このような裁断機で押切りするのですが、最終的に切り揃えるのは長年使い込んだ専用の包丁です。
これで2日間に及ぶ、三輪そうめん作りは一応終わりです。このあと50gに結束したり、箱詰めしたりという作業をこなして蔵で熟成させるのです。